地震発生から、1週間が経ちました。
正確には10日。
この10日間、何をしていたかといいますと・・・・・
直後3日間は、
妹が食糧を調達しに動いてくれたので、
私は必要な雑貨、電池、カイロ、車からのバッテリー充電器などを
求めて彷徨い、ホームセンターで並ぶこと2時間。
そして、自宅の壊れた食器や、
本棚から押し出されたかのように散らばっている本、本、本・・・
その片付けで明け暮れました。
電気がストップしていたので、明るい時間内での行動となります。
朝6時に起きて、暗くなるギリギリの夕方6時まで。
この12時間が行動できる貴重な時間帯です。
不思議ですね。
いつもと変わらず、太陽は 私達に光と暖かさを注いでくれているのに、
その当たり前のことが、こんなにも有難いことだったなんて!
14日(月)夜遅くに電気が通じたので、
翌日から診療室玄関の鍵をあけました。
診療室の中は、
本棚から崩れおちた本の山々や
天井備え付けのエアコンの蓋が開き、
フィルターが床に落とされていたり、
通電後の火災防止のため、
冷蔵庫や器械類のコンセントが無造作に抜かれたままだったり
まだまだきちんと片付けなければならないものが沢山ありましたが、
急患の患者さんを受付けるということで、開けました。
多かったのは、前歯のトラブルでした。
前歯の仮歯がはずれてしまった。
前歯の詰め物がはずれてしまった。
子供さんの卒業式が行われるので、予定通り仮の歯を入れたい。
入れ歯が割れてしまった。
しばらく県外、国外に行くので、仮の歯がとれないようにしたい。
災害時でも関係なく、お口の中のトラブルは起きます。
ガソリン入手が困難な状況の中、
普段なら車でいらっしゃるところを、雪振る中歩いてお見えになったり、
「ガソリン何とかして行きます」と遠くから車でいらしていただいたり、
患者の皆様には、頭の下がる思いがいたします。
そのような中
大活躍してくれたのは、歩いて通勤できるスタッフ3名でした。
熊澤由雅里さんは、
地震発生の翌朝、
「診療途中のままだったので、器具を片付けにきました~」と
元気よく片付けにきてくれました。
ご主人には、車からの充電器などで大変お世話になりました。
他の二人はこの春採用したばかりの新人であります。
菅原日登美さんは、
過去に他の歯科医院で4年間歯科アシスタントをしていた経験もあり、
状況を把握してくれるという、すでに心強いスタッフの一人になっています。
地震直後から、ご主人の実家に身を寄せて、
車通勤の距離になってしまいましたが、ご主人の協力もあり
出勤してくれました。
そしてもう一人、残間美穂さんは、
この3月に高校卒業したばかりのピチピチフレッシュウーマン。
昨年10月から、夕方のみアルバイトでお手伝いして下さっており、
また、子供のころから佐藤歯科医院の患者さんでもあったので、
先輩スタッフに可愛がられ、その笑顔に私達も癒されます。
まさか、このような形でスタッフを紹介することになるとは
思ってもおりませんでしたが、以上の3人と、妹、由佳里に支えられ、
何とか、診療所を開けることができました。
いつ地震がおきて、すぐに逃げてもいいように厚めに着込み、
普段のCDはラジオに切り替え、
節電の折、必要最小限のところでスイッチONにし・・・・等々
いつもとは違った中での診療となりました。
今、このような状況の中、私達にできること・・・・・。
そう思ったとき、
予約の患者さんが、たとえ来院できない状態でも、
診療所を開けること 。
まずは、それでした。
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