2010年9月6日月曜日

これからママになるママと、ママになったばかりのママへ 2

今日は、「夢メッセみやぎ」で、
宮城県歯科医学大会がありました。
それにあわせて、昨日から
「東北デンタルショー」といって「歯科用器具器材の展示会」も
開催されており、そこでの講演会に参加してきました。

その中で、
「う蝕・歯周病予防最前線
 ~院内でできる除菌システムとフッ化物の応用~」というタイトルで
鶴見大学歯学部教授の花田信弘先生の講演がありました。

予防と言ったら、花田先生。
花田先生と言ったら予防、というくらい私達歯科医師の
間では定着している花田先生です。

その中で、ちょうどママさんたちに
お伝えできる内容がありましたので、
以下にわかりやすく書きます。
今更の内容かもしれませんが、読んでみて下さいね。
もちろんパパや、おじいちゃま、おばあちゃまも是非!

無菌で生れてきた赤ちゃんには、
生後1週間以内に、お母さんからのスキンシップなどを通して
いろいろな共生細菌が取り込まれます。
共生細菌とは、健康を保つために必要な細菌です。

細菌にも、キチンと名前がついているんですよ。
ストレプトコッカス・ミーティスちゃん、
ストレプトコッカス・オラリス君
ストレプトコッカス・サリバリウス君たちで、
彼らは、お母さんから伝えられなければならない細菌達です。

しか~し、その中に、
虫歯をつくってしまう細菌や、
歯周病を引き起こす細菌、
そして、誤嚥性肺炎のもとになる細菌などが混っていると、
赤ちゃんが大人へと成長するにつれて、
虫歯や歯周病がおきる危険性がでてくるので厄介。

例えば、虫歯をつくるミュータンス菌は、
生後19~31ヶ月、つまり1歳半から2歳半に最も感染しやすく、
2歳がピーク。

で、何が厄介かというと、
これらの細菌は、お口の中の糖分とがっちりスクラム組んで
歯の表面に「バイオフィルム」という強固なバリアをつくってしまい、
これが、なかなか簡単に除去できないのです。
お風呂のタイルなどにこびり付いているヌルヌルと
同じようなものが、歯の表面にできてしまいます。

お母さんからの感染は避けられないので、
その後の対策はどうなのかが大事ということになり、
虫歯をつくる、ミュータンス菌の感染防止対策としては
やはり「歯磨き」
そして「砂糖の摂取を制限する」ことがあげられます。

で、できてしまったバイオフィルムを除去するために
歯科医院で歯科衛生士に定期的にクリーニングしてもらい、
フッ素塗布するのは、とても有効的で、
さらに家庭でも普段から、フッ素入りの歯磨きを使ったり、
フッ素洗口することも、バイオフィルムそのものにはたらきかけるので、
とても効果があるということでした。

でも、このことは決してお子ちゃまだけに限ったことではなく、
歯周病をくい止めるために、私達大人にも有効ですので、
ママやパパはもちろん、おじいちゃま、おばあちゃまにも
定期的なクリーニングをお薦めいたします。

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